東京大学 物性研究所 国際超強磁場科学研究施設

令和5年度 第3回 強磁場コラボラトリー オンラインセミナー

熱パルスを用いた急冷法による準安定電子相の開拓

日程 : 2023年7月21日(金) 11:00 - 12:00

場所 : オンライン

講師 : 大池広志(さきがけ 専任研究者)

所属 : 物性研究所

主催 : 強磁場コラボラトリー

世話人 : 宮田敦彦

e-mail : a-miyata@issp.u-tokyo.ac.jp

ガラス、ダイヤモンド、マルテンサイトなどは、自由エネルギー最小ではないにも関わらず安定に存在する準安定相の代表例である。このような準安定相は身の回りに数多く存在している一方で、物質中で相互作用する電子系の研究においては準安定相の存在はあまり注目されて来なかった。その背景には、電子は量子トンネルしながらフェムト秒スケールで運動するため、準安定相から最安定相にすぐに変化するだろうという推測があるように思われる。しかし、電子が多体的に相互作用したときの集団運動のダイナミクスは非自明であり、準安定相に留まる可能性も考えられる。本講演では、熱パルスを用いた急冷法によって、準安定磁気スキルミオン相や準安定超伝導相などの準安定電子相を開拓した研究を紹介する。これらの熱パルスによる研究成果を基に、超強磁場の実験で用いられるようなパルス磁場による準安定相の開拓の可能性についても言及する。

どなたでも聴講可能ですが、事前のオンライン登録が必要になります。
参加される方はこちらから登録をお願いします。

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